裏GOODDAYS 日々の随想

こちらは日々の随想を吐き出している裏ページです

ライブドアVSフジサンケイグループの件について整理してみると…

ライブドアVSフジサンケイグループの件で、わかるのはフジテレビの狙いだけで、ライブドアリーマン・ブラザーズ証券の狙いについてはあまりにわからないことが多すぎる。
…なので、わかっていることと、わからないことを整理してみた。 

 

この件を初めて耳(目?)にしたときに、個人的に最初に思ったのは、「社員の平均年収が541万円のライブドアが、上場企業最高額である1,529万円の平均年収を誇るフジテレビの上に立つのは痛快かも…」という程度のアホな認識だったが、小が大を食おうとする形ライブドアニッポン放送時価総額は2,000億円台フジテレビの時価総額は約6,000億円)での敵対的M&Aという衝撃的な行為を行おうとしているこのニュースは、今、日本中を騒然とさせている。 まず、わかっているポイントは以下の点であろう(多いです)。 ・今回のライブドアの仕掛けはローリスク・ハイリターンを狙ったプロ野球球団買収とは違って、相手が巨大なことや、CB転換社債型新株予約権付社債というハイリスクな転換社債を発行して資金調達をしたことを鑑みると、これまでのホリエモンの人生においては最大の賭けといえるかもしれない(もちろん、リスクコントロールはしているようにも思える)

本来なら親会社であるフジテレビがニッポン放送株を12.4%しか保有していないのに、ニッポン放送がフジテレビ株を22.5%保有する筆頭株主兼資本関係上の親会社になっていた。そのような中で、フジテレビはそのことを認識して、TOBによるニッポン放送株取得をしようとしていた最中だったのだが、まだ資本関係が正常と逆な状態にあることに目をつけたライブドアが、フジテレビとニッポン放送を傘下に置くため、ニッポン放送株の30%弱という莫大な株の買収を、通常取引ではない立会外取引の場で2月8日8時20分より30分足らずの間に一気に行ったことを発端にこの争いは始まった

・今回、ライブドアが行った、TOB(Take over bid:株式公開買い付け)を使わずに東証の立会外取引を利用して株式を買い集める行為というのは、一般的には「モラルハザード」な手法と思われるらしいものの、一応適法だとのことらしい。ただし、政財界からライブドアへの批判が相次いでいる

ライブドアニッポン放送株の過半を買収するためには莫大なキャッシュが必要なのだが、ライブドアリーマン証券にCBを発行して800億円のキャッシュを調達した(そして、CBはハイリスクなものなのだが、詳細は後述…)

・ちなみに、ライブドアは既に37.84%のニッポン放送株を保有しており、過半数まで買い増すだけのキャッシュも保有している模様

・それに騒然&憤慨したのは当然ながらフジテレビ。ライブドアによるニッポン放送株買収は敵対的M&Aだが、それに対抗するために、フジテレビはニッポン放送に対して友好的TOBを行うこととした。しかし、フジテレビは当初、ニッポン放送過半数株の取得を狙っていたが、難しいと判断して断念した。そして、フジテレビは、仮にライブドア過半数ニッポン放送株を取得しても、フジテレビに対する議決権が一切行使できなくなるようになる割合である25%の取得TOBの目標に引き下げた(議決権の「25%ルール」は商法241条3項に定められている)

・そして、25%の目標のうち24%の取得が昨日報じられ(真贋は不明)たが、これは、仮にライブドア過半数ニッポン放送株を取得してもフジテレビへ影響力を駆使することができなくなることを意味する

・とはいえ、ライブドアが50%以上のニッポン放送株を取得した場合、ポニーキャニオンや扶桑社やディノスなどはライブドアの傘下となる模様

・そして、株を買い増せば、持ち株率規制でニッポン放送上場廃止になりかねないが、ホリエモンは「資産価値が大きく減るわけじゃない」と意に介していない

・前に、ライブドアフジサンケイグループに事業提携を提案したが、フジテレビはこれを拒否している

・逆に本日、フジテレビ側もライブドアに「もう勝負はついただろう!」という意味で、TOBに応じるよう申し入れたが、強気のホリエモンはこれを拒否した

・なお、18.6%のニッポン放送株を保有する大株主であり、ある意味で今回の件のキャスティングボードを握るのは、村上世彰氏率いる村上ファンド(「M&Aコンサルティング」という投資ファンド)だが、村上ファンド側が口を開かないためその動きはわからない(関東財務局にはわかるが…)。しかし、現在でも9.34%(339万株)以上を保有していることは間違いがないらしい

・別の流れとして、仮に、リーマン証券などの外資が、ライブドアなどの大株主になって、間接的にニッポン放送やフジテレビのような放送局を支配するのを防ぐために、総務省が電波法・放送法の改正を視野に入れ始めた
…と現状はこのような状況で、ライブドア側のほうが不利な情勢にある。 不利な情勢にあるポイントは、以下のポイントである。 ・フジテレビが3月2日のTOBで25%以上を取得するのは確実な情勢であり、仮にニッポン放送株の過半を取得してもフジテレビへの支配が及ばず、旨みが少ない

リーマン証券が大量のライブドア株空売りしていたことが判明した

・これらの影響でライブドアの株価が急落。長期戦にもつれ込めば、株価下落などもあって、ライブドアが体力的に持ちこたえられないとの危惧はあるがホリエモンはあくまで強気に見える そして、何よりわからないのがホリエモンとリーマン証券の狙いである。 まずは、ホリエモンの狙いのわからないところから…。 ・ホリエモンが何故ここまで高いリスクを犯してまでニッポン放送やフジテレビの支配をもくろむのかがまずわからない

・個人(ライブドアホリエモンなので…)が電波を持っていくのは日本の風土では支持されないだろう

ホリエモンの最終的な狙いはライブドアをデカイ会社にすること(「世界一の会社にする」とか言ってるが…)と、ポータルサイトの「livedoor」を「YAHOO!JAPAN」を超えるポータルサイトにすることらしいが、前者はともかく後者については、いくらコンテンツを充実させようとも衆に嫌われては最強のポータルサイトになれないような気がするのだがいかに…(ホリエモンの意図する最大のライバルといえる孫正義氏はこの件についてコメントを求められた際に「チャレンジャー精神は立派だが、協調の精神は必要だ」とコメント…)

・「リーマン証券の空売りは既に読んでいたし、空売りをしたのは1度だけでしょ」とホリエモンは語るが、それならこれからどうしようと考えているのだろう?

長期戦になって株価低迷が長引くと資金調達が難しくなるうえ、信用不安も浮上しかねないのだが、どう乗り切る気なのか また、リーマン・ブラザーズ証券の真の狙いもわからない。 「NIKKEI NET」に以下のような記事がある。 リーマンがライブドア株を市場で売却した狙いは不明だが、市場関係者の間では「借りてきたライブドア株を市場で売ることにより、同社株の下落を狙ったのではないか」との見方も出ている。株価が下落するほど、リーマンがCBを転換して入手できるライブドア株が増える仕組みになっているからだ。 確かに、株価が下落するほどリーマンはより多くのライブドア株を取得できるが、すべてのCBを株式に転換できるまでにはかなりの時間がかかるはずである。 だから、今、ライブドアの株価を急に下げてもリーマンにとって利益になるようには、私には思えない(もしかして違います?)。 …ということで、私には、リーマン証券のもくろみが全くわからない。 儲けようとしていることだけは確かなのだろうが…。 幻のライブドア・フェニックス(プロ野球球団買収)の件といい、フジテレビとニッポン放送の資本のねじれを見抜き、ギリギリ適法なところで株を買い集めるという目のつけどころ大胆さ機動力、どれを取ってもホリエモンのすごさに驚かされる。 昨日までは、私も「ライブドアはリーマンに背後からグサリと刺されたな」と思ったのだが、良く良く考えると、ホリエモンはそんなことも織り込めないほどバカではないだろうし、そこまでイケイケだったらここまで会社が大きくなることもなかっただろうと思う。 また、いざとなったら、フジテレビのTOBに応じることで、どうにかできると思っていて、その点においてリスクを限定させているのかもしれない。 …と、長々と述べてはみましたが、私としても、まだわからないことが多すぎるので何かトンチンカンなことがあってもご了承ください。