裏GOODDAYS 日々の随想

こちらは日々の随想を吐き出している裏ページです

総裁選展望と俺の考え

まさかああも簡単に二代連続で首相が辞職するとは思わなかったが、基本的には現在の日本における二院制では法案がまともに成立しないというシステムの問題が招いた結果のような気がする。

ねじれ国会状態になっている国は他にもあれど、一院と二院の優劣の差がここまで小さい国はそうそうなく、そのうえ、二院の多数派野党が与党と審議に応じないのだから国政が膠着するのは必然といえば必然なのであろう。

徹底して審議に応じない民主党の非建設的なチキンレース的手法に根を上げて辞めると言うのは、相手の作戦にまんまとやられましたと言うのに等しく、相手の思うツボじゃないのかとは誰もが思ったであろう。

もちろん、衆院の3分の2を占めていれば最終的には法案を成立させることができるのだが(野党側にも採決を徹底的に引き延ばして廃案に持ち込む作戦はあるのだが)、仮に今後、与党が3分の2を占められない場合にはそれこそ法案はたまに野党が応じてくれる超党派的法案以外何も成立しなくなるのであろう。

それがわかっているからこそ、与党側も野党と話し合いを持とうと努力して、3分の2の力を使って強行採決を繰り返す事例をできるだけ作らないように努力し続けたのだろう。

もし小泉氏が首相であれば「独裁だ」と言われようと、「今それをやったら、後で与党の衆院勢力が3分の2を切った際にどうにもこうにも行かなくなるぞ」と言われようとそんなことおかまいないしに法案を成立させたであろうと勝手に推測するが、ゲームとして考えた場合、そちらのほうが有効な気もしないではない。

お辞めになった前・現総理はお人好し過ぎたんでしょうな…。

いずれにせよ、次の衆院総選挙で民主党が勝たない限り、ねじれ国会の様相は変化しえず、国政は困難を極めるのでしょう(個人的には一度民主党にやらせてみてもいいのでは?とも思ってはいる)。

それにしてもこうした小沢氏のマキャベリズムに対する世論やマスコミの批判があまり見られないのにはこの国のチェック能力の多様性の無さがあらわれているのであろう。

今度の衆院選で5人が立候補したが、個人的には「どれもなあ…」という印象だ。

まずは政策よりも、小泉氏のように独断で政策を断行する鉄の意志を持った人物であることが求められるが、こればかりはなってみないとわからない気がする。

過去には、石原氏は精神面の弱さを露呈したことがあったし、小池氏や石破氏は防衛省のレベルの低いゴタゴタや不祥事に巻き込まれたことはあった。

それでも個人的には、石原氏が最ものぞましく、次点が小池氏という気がするが、それは数年後ならの話で、両者とも先の安倍氏と一緒でいかんせん早すぎである(それに、小池氏と石原氏は双方とも小泉改革続行派・上げ潮派であり票が割れないのか気になる)。

両者ともまだ経験がなさ過ぎて、強さを身につけるにはいたっておらず、今切るカードではない気がするので今回は麻生氏でも良いような気はしている。

とはいえ、麻生氏や石破氏の考え方では旧来型の自民党に若干逆戻りをすることになるし、与謝野氏は国家運営に対する責任感は認めるものの経済という生き物を舵取りするのに原理主義をまかり通す危険性は橋本政権が実証済みである。

小池氏よりは石原氏と思うのは石原氏は大変政策に通じており、これまでの政治行動にも一貫性があり、派手でない場所でそれなりに経験も積んでおり、他の世襲議員とは違って親の地盤で出ていないという強みもある。

それに対して小池氏の経歴は論じるところがほとんどない。

機を見るに敏なのか、日本新党新生党自由党→保守党→自民党と渡り鳥生活を続けていて、かつては小沢氏の愛弟子だったし、政策に明かるい感じもなく、政治実績もクールビズのような内容のない実績ばかりだ。

女性という立場を利用してしたたかにのし上がっただげで、女性でなければ全く上にいけなかったはずの人物なのではないか?という観はいなめないが、ここぞという場面での強さはさすがは女性であるだけに居合わせており、そこには大いに期待したい。

なお、独身で出産経験もなくご両親と同居という立場で女性を代表することができるのかといえばそれは大いに疑問でもある。

この一年で後退期に入ったことが確認された景気をいち早く立て直す必要は当然あるが、そのやり方として、積極財政に出ようとする麻生氏と、財政支出削減・民営化・規制緩和策を重視する小泉氏・中川氏流の「上げ潮派」と呼ばれるアプローチで解決しようとする小池・石原氏がいるが、実際問題、どちらが効果的なのかは私にはまだわからない。

ただ、哲学としては後者が望ましいと思う。

経済は生き物であり、今のタイミングになんらかの景気対策を講じることが求められるとはいえ、財政出動を明言し、プライマリーバランスの達成に対してすら柔軟な姿勢を見せる麻生氏の考えが長期的に良いのかははなはだ疑問だ(また、麻生氏の著書を読んでも残念ながらそれほどの内容は感じなかった)。

今の時代にケインズ的な政策がどの程度通用するのかについて個人的にもこれまで相当考えたし、学者の世界ですら真っ向から意見が分かれる話でもあり、素人にわかるわけがないのだが、建設業の公共事業によってそれを行うアプローチだけは将来に禍根を残すと断言したい。

GDPの3%程度あれば海外諸国ではこと足りている建設業がGDPの10%を占めている現状は遠かれ遅かれ淘汰・是正されてしかるべきであり、不必要に延命策を講じてはならないと強く思うのだ(個人的には建設業は、同じ肉体労働ということで農業・林業に移転するのがミスマッチが少なくベストだと考える)。

それに、タカ派の麻生氏と公明党が何故かウマが合うのは双方がバラマキ路線だからということだったわけだ。

少し、話が変わるが、儲けることができないエクスキューズに「格差」という言葉を用いる業界というのは長期的には適正規模に淘汰されるべきであり、政治に求められるのはその移行をスムーズにさせることと、その課程で貧困を生まないことだけであるべきだ。

たとえば限界集落の問題も、長期的には、いつまでも限界集落に安心して住めるように(税をほとんど払っていない人のために)莫大な税を投入し続けるのではなく、移住か、インフラのない状態で生活の続行するかの選択肢を提示することが求められるのであろう。

そして、それを「切り捨て」と言う勢力は木を見て森を見ない連中と談じざるを得ない。

麻生氏の財政支出を批判すると同時にそれ以上に「上げ潮派」の考え方を徹底的に否定しているのが与謝野氏だ。

専門家でないから埋葬金云々の議論については断定できないが、果たしていいとこ取り感がいなめない「上げ潮派」の考え通りに実際に行くものかねとも思うが、今を日本の得意分野で再び経済一流国の座に返り咲けるかの「潮目」と見る考え方には共感できる。

それに、この15年、日本はイタリアやらスペインやらアイルランドやらといった貧しいと思ってきた国に見事にキャッチアップされたわけだが、多少はインフレ気味となっても国力を漸増させることの重要性とそれを牽引するバランス感覚は政治に必要なものだとも思う。

与謝野派は財政再建を一番に考えているが、この前の橋本氏の二の舞になるのかは誰もが心配しているところであろう。

短期的な株価や景気は与謝野氏が首相になった場合が一番下がるのであろう。

あと、石破氏は何を考えているのか今ひとつ見えてこない(笑)。

キャラとしてはおいしいのだが、首相の座を担うにはちょっと…という感じであろう。

あんたはずっと防衛大臣でいいやん。

ところで、民主党の公約はなかなかおもしろいと思うのだが、それはまた次の機会に…。